ヴェルファイアのライバル車を比較する

ライバルの車種と競合させよう

新車を値引きするときの基本戦術は「ライバル車競合」となります。

 

ところが、トヨタの場合はそれだけでなく、トヨタ車同士をぶつける「同士競合」が有効となります。同士競合の相見積もりがないと値引きは難しいと言われています。

 

またヴェルファイアにはアルファードという姉妹車の存在があり、ヴェルファイアとアルファードを相見積もりさせるという方法も効果が高いです。価格帯やスペックがほぼ同じなので、単純な値引き競争に持ち込めるわけです。

 

なので、トヨタ同士の競合(ヴェルファイアVSヴェルファイア)、そして姉妹車競合(ヴェルファイアVSアルファード)だけである程度の値引きは引き出せます。しかし、トヨタのセールスマンもそんなことは百も承知なので、その手法に飽き飽きしている人もいます。そこで、ライバル車競合を活用するのです。

 

「またいつもの同士討ちか」と思っているところに、いきなりライバル車の話をすると、商談にメリハリをつけることができるのです。ライバル車競合は効果がやや落ちますが、煮詰まった交渉に刺激を与えるという意味では大いに活躍できるのです。

 

ただ、ライバル車のことを知らないまま競合させるのはご法度です。もしそれをやってしまうと、「その車のどこが魅力ですか」と聞かれてしまったときに黙ってしまい、値引きしたいだけで話題に出しているのが見破られてしまいます。

 

そして、ライバル車の見積もりはあらかじめ取っておくのも重要です。見積もりを取らないと実情がわからないまま出まかせを言うことになり、セールスマンに何もしてないのがすぐバレてしまいます。商談に現実味をもたせるためには、自分で必ずライバル車の商談もしておき、ある程度の値引きを獲得しておくことが必要です。

 

エルグランドが最大のライバル

 

国産のLクラスのミニバンは種類が少ないので、実際のところヴェルファイアのライバル車というのは多くはありません。価格帯を合わせるなら、日産のエルグランドが最も適しているでしょう。威圧感のあるプレミアム系ミニバンとして知名度が高く、価格もヴェルファイアとそっくりなので比較対象になります。

 

ただ、売り上げやブランド性、人気などすべての面でヴェルファイアの方が上なので、「エルグランドと迷っている」言っても「ヴェルファイアの方がいいですよ」と言われて終わってしまうでしょう。競合させるためには、ヴェルファイアと違う点、優れている点をアピールしないといけません。スペック面ではヴェルファイアの方が優勢なので、全高の低さを利用しましょう。

 

エルグランドは全高1805mm。ヴェルファイアは1895mmなので、10センチほどエルグランドの方が低くなります。ここは好みの問題なので、アピールポイントになります。

 

「エルグランドは背が低いのが好き。値引きも大きいし、迷っている」などと告げれば、トヨタも「値引きをしないと売れない」と感じるでしょう。

 

なお、ハイブリッドのヴェルファイアと競合させるときは注意点があります。ハイブリッドヴェルファイアはエグランドに比べて燃費性能が高く、エルグランドがもっと不利になってしまいます。全高の高さが…などと言っても、相手にされないこともあるでしょう。エルグランドと競合させるのは、ガソリンエンジンタイプのヴェルファイアを選んだときだけにしたほうが無難かもしれません。

 

オデッセイも比較対象になる

 

あとは、オデッセイとの競合も面白いです。ただ、価格帯がヴェルファイアと違うので、真正面から競合させることはできません。

 

オデッセイの特徴は、ミニバンとしては全高がかなり低く、1695mmしかないことです。ヴェルファイアが1895mmなので、20センチも違うことになります。そのため、乗車人数が多く、なおかつ全高の低い車がほしいドライバーにはオデッセイは人気があります。なので、「オデッセイが車高が低くてかっこいい」などとアピールしていくとよいでしょう。

 

とはいえ、価格帯はオデッセイのほうがずっと下なうえ、値引き幅も大きいので、トヨタ側が「オデッセイには価格で勝てない」と降参されてしまうリスクもあります。はじめからオデッセイの話をするのではなく、交渉が煮詰まってどうしようもないときの隠し玉程度と思っておいてください。

 

他のミニバンとは競合できない?

 

国内産ミニバンは種類が多く、上記にあげたエルグランドやオデッセイ以外にも、ステップワゴンやセレナ、フリードなどさまざまな車種があります。

 

しかし、どれもヴェルファイアと比較するとブランド性が低すぎるので相手にされません。セールスマンの気持ちになって考えてみるとわかりますが、ヴェルファイアの購入を検討している人が、ステップワゴンと迷うなんてことは普通は考えにくいことなのです。「値引きしてほしいんだろうな」と勘ぐられて警戒されてしまいかねないので、話題に出すのは推奨できません。

 

ライバル競合させるなら、対象車種はエルグランドかオデッセイに絞ったほうがいいでしょう。